実践していることを伝えよう
子どもたちに「こうした方が良いのにな。」とアドバイスすることがあります。
しかし、その想いは、なかなか伝わらなかったりします。
そんな時は「実践していることを伝える。」ということを意識してみましょう。
先生と生徒の関係性
「この問題の解き方はこうだから、」と教えても、
毎回同じ問題で間違える生徒がいます。
そんな時は先生と生徒という関係で
知識を伝えていることが多いです。
子どもたちが理解できていないのに、
知識だけを教えてもその内容は伝わりません。
子どもたちの中では、
その間違ったやり方が正しく、
何度も同じ間違いを繰り返します。
大切なことは、教える前に
「どうすればこの問題が解けるようになるのか?」
という興味を持つことです。
解き方や考え方に興味を持つことで、
正しいやり方を身に着けることができます。
伝えること
子どもたちに伝える内容には、
4つの内容があります。
1、今、本当に伝えたいこと
2、できれば伝えたいこと。
3、今、伝えなくていいこと。
4、伝えなくていいこと。
です。
例えば、毎回遅れてくる生徒がいます。
その理由はクラブの終わる時間が遅く、
宿題のやる時間がないので、
家で宿題をやっているという理由です。
塾の時間に遅れないことを伝える時、
4つの中のどの内容なのかを考え、
「遅れないようにできることは何だろう?」と
伝えるとこちらの想いが伝わりやすいです。
“伝えること”がこの4つの
どこに入るのかを意識すると、
子どもたちとの関係性がよくなり、
想いが伝わりやすくなります。
実践していることを伝える
こんなお話があります。
ある時、下宿屋の女主人が
ガンディーを呼び止めて言いました。
「ガンディーさん、
うちの息子はあなたのことを
とても尊敬しているんです。
親の言うことは全く効かないのですが、
あなたの言うことなら何でも聞きます。
そこであなたに、お願いがあるのです。
息子はとてもたくさんの砂糖をとっていて病気になりました。
これ以上砂糖を取り過ぎないように、
あなたから言ってやってくれませんか?」
ガンディーは、「わかりました」と答えました。
二週間が過ぎました。しかし、ガンディーが息子に
砂糖の取りすぎはよくないと注意してくれません。
1ヶ月後、下宿屋の女主人はガンディーを
呼び止めて言いました。
「ガンディーさん、私がお願いしたこと、覚えていますか?
息子に砂糖を取り過ぎないように言ってください。とお願いしましたね。」
「はい、マダム」ガンディーは答えました。
すると、下宿屋の女主人は聞きました。
「息子は、今もたくさん砂糖をとっているのです。
どうして息子に言ってやってくれないのですか?」
ガンディーは答えました。
「息子さんには、今朝、話したばかりなのです。」
女主人が尋ねました。
「どうして1ヶ月もかかったのですか?」
ガンディーが答えました。
「私自身が砂糖を止めるために、1ヶ月かかったのです。」
非暴力、不服従でインドをまとめたガンディーは
自分が実践していることを周りに伝えました。
その結果、周りは彼のことを尊敬しました。
一番伝わりやすいことは、
普段、実践していることです。
伝える前にまず、自らが実践してみましょう。
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