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教えることは、わかるを共感すること

教えることは、わかるを共感すること

テスト対策授業も、ようやく山場を越えました。

この時期は、子どもたちの緊張感と本気度がグッと高まるので、
ぼくら教師にとっても一番気が抜けないシーズンです。
けれど同時に、
この時期は「学ぶこと」や「教えること」の
本質と向き合うタイミングでもあると、毎年感じさせられます。

今回、強く感じたこと。
それは、教えるって、ただ答えを渡すことじゃないということです。


たとえば、ある生徒が
演習問題の前で鉛筆を止めたまま、黙り込んでいる。
顔を見ると、うつむき加減。
でも、こちらから「どこがわからない?」と聞いても、首を横に振るだけ。

「ああ、質問してもいい空気を、ぼくはつくれていなかったのかもしれない」

そんなふうに、自分自身を振り返る瞬間がありました。

もちろん、わからないことがあれば、
教えてあげたいと思っています。

だけど、子どもたちの中には、
「わからない」と口に出すことが怖い子も少なくありません。

「先生、忙しそうだし……」
「こんなことで聞いたら怒られるかも」
「他のみんなはわかってるのに、自分だけわからないなんて言いづらい」

そんな小さな心の声が、彼らの質問する勇気を奪っているんです。


それでも、ぼくは、
教えるって、答えを押しつけることじゃない
「わからない」を指摘することでもない。
と思います。

ぼくたちが目指すのは、一緒に「わかる」まで歩いていくことなんです。

なかには、「どこがわからないのかが、わからない」生徒もいます。
教える立場としては一番難しいタイプ。
でも、本当は多くの子どもたちがこの状態にいます。
説明を聞いて、うなずいている。
でも実際に手を動かすと、止まる。

これは、理解の根っこがつかめていない証拠です。

そして、厄介なのは
「わからないこと」をそのままにしてしまうと、
次の単元に進んだときに、さらに自信をなくし、
ますます質問ができなくなってしまうということ。


じゃあ、どうしたらその壁をこわしてあげられるのか?

ぼくが意識しているのは、
「質問できる空気」を育てることです。

「質問してくれて、ありがとう」
「ここ、難しいよね。一緒に考えよう」

そんな言葉を、日常的に伝える。
「間違えるのは恥ずかしくない」ことを、前提にする。
できなかったことを責めるのではなく、
「一緒にどうしようか」と寄り添う。

そうすることで、少しずつですが、
子どもたちは自分の「わからない」を
外に出すようになります。最初はほんの一言だけですが…
「先生、ここがちょっとわかりません」
その一言が出るまでの間に、どれだけの葛藤があったか。

そのことを想像するだけで、「教える」ことの意味が変わってきます。


ある日、静かだった子が、
ふとノートを見せてきました。
途中で止まっていた問題のところに、
ここからがムズイ」と書かれていたんです。

「この部分、一緒にやってみようか」
そう声をかけると、彼はうなずきました。

その日、一緒に解き終えたあと、
彼が小さな声で「ありがとう」と言ってくれたこと。
とても嬉しかったです。

わからないことがあるのは、悪いことじゃない。
むしろ、そこにこそ「伸びしろ」がある。

そして、それに向き合う勇気が、未来を変えていく。


だからぼくは、「答え」をただ伝えるのではなく、
「わかる」にたどり着くまでの道のりを、
ともに歩く教師でありたい
と思っています。

もし、お子さんが
「わからないこと」を抱えているなら、
責めないであげてください。
それはむしろ、学びの芽が出てきた証拠です。

その芽が育つように、
安心して質問できる空気を、
家庭でも、学校でも、塾でも、
ぼくらが一緒につくっていけたらいいなと
そんなふうに願っています。

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