
はじめに
4 月 21 日(イースター・マンデー)に 88 歳で帰天された 第 266 代ローマ教皇フランシスコ。世界中がその人柄とメッセージを偲ぶ中、5 月 8 日には米国出身のロバート・プレヴォスト枢機卿が 新教皇レオ 14 世 に選出され、バチカンは新しい一歩を踏み出しました。バチカンニュースAP News
そんな中、ネット上で多くの人々の心を揺さぶっているのが、フランシスコ教皇の**「最後の手紙」**と呼ばれるテキストです。原文の真偽についてはバチカン公式の確認が取れておらず、「インスピレーション・テキスト」として独り歩きしている面もありますが、その内容が放つ温かさと静かな力強さは、本校が大切にしている“生きる力”の教育とも響き合います。
以下、全文を引用しつつ、学びの視点を添えてご紹介します。
🌺 故フランシスコ教皇が遺した手紙 🌺
この世の全ての愛する子供たちへ。
私は今日、この人生を通り過ぎる者として、小さな告白を一つ遺したいと思います。
毎日、顔を洗い、身だしなみを整え、鏡の前に立って生きてきました。
その姿が「私」だと信じていました。
しかし、振り返ればそれはただの一時的にまとう衣でした。
私たちはこの身体のために時間を使い、お金を使い、愛情と情熱を注ぎます。
美しくありたい。
老いたくない。
病気になりたくない。
そして…死にたくないと願いながら。
ですが、結局この身体は私の願いに関わらず、太り、病み、老い、そして静かに私から離れていきます。
この世で本当に「私のもの」と呼べるものは一つもありません。
愛する人も、子供も、友人も、そしてこの肉体さえも。
全ては雲のように一時的に留まるだけの存在です。
憎い縁も、美しい縁も、全ては私に与えられた人生の一部でした。
だから、避けられないなら抱きしめてください。
誰かがしなければならないことなら「私が先に」、そう思って取り組んでください。
無理やりではなく喜びの心で。
やらなければならないことがあるなら、先延ばしせず、今日、今すぐに行いましょう。
あなたの前にいる人に、あなたの全ての心を注いでください。
泣けば解決するでしょうか?
怒れば良くなるでしょうか?
争えば勝てるでしょうか?
この世の出来事は全てそれぞれの流れに従っています。
私たちができるのは、その流れの中で少しの余白を与えることです。
少しの譲り合い。
少しの思いやり。
少しの控えめさ。
それが誰かにとって温かな息抜きとなります。
そして、その温もりが世界を再び包み込む力となるのです。
今、私は旅立つ準備をしながら、この言葉を遺したいと思います。
「本当にありがとう。」
私の人生に触れてくれた全ての人々へ。
全ての縁へ。
そして、この美しい世界へ。
「私と縁を結んでくれた全ての人々に心から感謝します。」
静かに振り返ると、この人生は感謝に満ちた奇跡のような旅でした。
どうかあなたの人生にもこのような静かな奇跡が訪れますように。
心からお祈りしながら、この手紙を終えます。
フランシスコ(1936〜2025)
さいごに
ぼくたちは子どもたちに「学力」だけでなく、感謝・主体性・思いやりという“人生を支える 3 本柱”を伝える場として学習塾を運営しています。
今回の手紙は、その 3 本柱をシンプルかつ力強く示す一通の「教材」だと感じました。今日のブログを締めくくる“しつもん”です
「世界を今日からできる“一歩先の行動”はどんなことですか?」
COMMENT ON FACEBOOK